SpaceX編③また失敗かと思われた
爆発から1年半、ロケットを腕でキャッチ
4分足らず史上最強のロケットが初飛行で壊れるまでの時間(2023年4月)
1第1章 常識
衛星ネットは倒産の墓場、空から世界をつなぐ計画は、お金が続かず何度も潰れていた
- 先輩たちは?
- 1990年代の衛星通信ではイリジウムなどが倒産。テレデジックも資金難で断念した
- それでも2015年
- マスク氏は、衛星ネットの収益を火星計画の資金にすると語った
何が起きたか
衛星で世界中にインターネットを届ける構想は1990年代からあり、イリジウムやグローバルスターは倒産し、840基を計画したテレデジックもITバブル崩壊後の資金難で事業を終えました。SpaceXは2015年1月にスターリンク計画を発表し、マスク氏は衛星ネットの収益が火星計画の資金になると語っています。
なぜ大事か
衛星を大量に打ち上げるには莫大な費用がかかり、先行した会社は資金が続きませんでした。自社でロケットを持ち、打ち上げ費用を下げられることがSpaceXの強みでした。
日本への影響
日本では2022年にKDDIが、山間部などの携帯の基地局をスターリンクの衛星でつなぐ提携を発表しています。
2第2章 賭け
ロケット1本で衛星60基、2019年5月、小さな衛星を一度にまとめて打ち上げた
- 何が違った?
- 1基227kgの衛星を60基。低い高度550kmに置き、数で世界をカバーする作戦
- お客さんは?
- 2020年10月に有料の試験サービス開始。受信機は約7.8万円(499ドル)
何が起きたか
スターリンクは2019年5月に衛星60基を一度に打ち上げ、本格的な配備を始めました。衛星は1基約227kgで、高度約550kmの低い軌道に置かれます。2020年10月には、受信機499ドルの有料試験サービスを米国で始めました。
なぜ大事か
低い軌道なら通信の遅れが少なくなります。そのぶん1基でカバーできる範囲が狭いため、何千基も必要になり、安く何度も打ち上げられるロケットが前提でした。
日本への影響
日本でも個人向けのサービスが提供されています。(1ドル=157円で換算)
3第3章 どん底
史上最強のロケットが爆発、2023年4月20日、巨大ロケット「スターシップ」が初めて飛んだ
- 何が起きた?
- 離陸から4分足らずで機体が壊れた。発射台も傷み、破片が周囲に飛んだ
- それでも?
- 史上最強の出力でソ連のN1ロケットの記録を更新。NASA長官らは祝福した
何が起きたか
2023年4月20日、スペースXの巨大ロケット「スターシップ」が初めて打ち上げられ、離陸から4分足らずで機体が壊れました。エンジンのうち3基は点火しないか途中で止まり、離陸の衝撃で発射台も傷みました。
なぜ大事か
それでも当時として史上最強の出力を出し、ソ連のN1ロケットの半世紀前の記録を破りました。SpaceXは「どれだけ学べたか」で成否を測ると事前に語っており、壊しながら作る方式です。
日本への影響
スターシップは、NASAのアルテミス計画で月着陸機に使われる予定です。
4第4章 逆転
ロケットを腕でつかんだ、2024年10月13日、戻ってきた巨大な1段目を発射台のアームが受け止めた
- 何が初めて?
- 発射台の「箸」のようなアームが、戻ってくるロケットの1段目を空中で捕獲
- 周りの反応は?
- 元宇宙飛行士ハドフィールド氏は「人類の能力にとって大きな一歩」と評した
何が起きたか
2024年10月13日の5回目の飛行で、スターシップの1段目は発射場に引き返し、ほぼ空中に静止した状態から、発射台の2本のアームに受け止められました。上の2段目は高度約212kmまで達してインド洋に着水しました。
なぜ大事か
SpaceXは両方の段を回収して再利用し、打ち上げ費用を下げることを目標にしています。発射の許可は前日に出たばかりでした。
日本への影響
日本のH3ロケットなどは、今のところ1段目を使い捨てにしています。
5第5章 頂点へ
契約者1360万人、倒産の墓場だった衛星ネットは、今やSpaceX最大の稼ぎ頭
- どれくらい?
- 2026年9月末で個人契約1360万人。衛星は約1万1150基、地上で動く衛星の約75%
- お金は?
- 2025年の売上は約1.8兆円(114億ドル)。スターシップは14回飛び、成功9回・失敗5回
何が起きたか
スターリンクは約160の国と地域でサービスを提供し、2026年9月末の個人契約者は1360万人です。2025年の売上は114億ドル(1ドル=157円で約1.8兆円)でSpaceXの最大の事業になりました。スターシップは2026年9月末までに14回飛び、9回成功、5回失敗しています。
なぜ大事か
稼ぎ頭のスターリンクの収益が、スターシップのような巨大な開発を支える形になっています。第14回の飛行では、スターシップとして初めて実際の荷物を載せて軌道に入りました。
日本への影響
日本でも個人向けに提供されており、KDDIは山間部の携帯基地局とつなぐ提携を結んでいます。
海外の報道や各社の発表をもとに、ai.1min.news が日本語でまとめました。AIの使い方と編集方針