AIの電話代行、実は人間がやっていた
中身は人間電話をかけるAIエージェントの裏で、人間の契約者が動いている(CNBC報道)
1何が起きた?
AIの電話を人間が代行、AIが苦手な作業を人間の契約者へ
- 何があった?
- AIが失敗しやすい作業を、人間の契約者にやらせる新興企業がある(CNBC 10/31)
- どんな作業?
- 電話での料金交渉や予約など。AIは電話を伴う操作がまだ苦手だという
何が起きたか
CNBCは10月31日、個人の代わりに作業をこなすAIエージェントを売る新興企業が、AIが失敗しやすい作業を人間の契約者に回していると報じました。例として、ケーブルテレビの料金を電話で値引き交渉する作業は、実際には人間の担当者がやる場合があるといいます。記事は、MetaやOpenAIなどが作る基盤モデルは、とくに電話を伴うウェブ上の操作を確実にはこなせないと伝えています。
なぜ大事か
AIエージェントは「頼めば何でもやってくれる」と宣伝されがちですが、現実の電話や予約のようにAIが苦手な作業が残っています。その穴を人間が埋めている会社があること、しかもそれを隠さず売りにする会社が出てきたことが、今回の記事のポイントです。
日本への影響
日本での提供については記事に書かれておらず、確認できていません。
2すごい点・数字
元Yahoo CEOが堂々と宣言
- 誰の会社?
- 元Yahoo CEOのメイヤー氏が率いる会社。一部の作業を人間に任せる
- 隠してる?
- 「隠そうとすら思っていない。人間が間に入るのは利点だ」とメイヤー氏(CNBCが引用)
何が起きたか
Dazzle AIの最高経営責任者は、元Yahoo CEOのマリッサ・メイヤー氏です。CNBCによると、最上位クラスのAIモデルは、住宅リフォーム業者の候補を挙げるのは得意でも、屋根の工事の予約などはうまくいかないことがあります。Dazzleは、AIが出した候補を確認し、一部の作業を人間の契約者に回していると、メイヤー氏は説明しています。同氏は「私たちはそれを隠そうとすらしていない。人間が間に入ることは利点だと考えている」と話しました。
なぜ大事か
メイヤー氏は、現在の基盤モデルが進化するまでの「過渡期」だという見方を示しています。AIだけで完結させるより、人間が確認するほうが、自社が責任を持てるサービスになるという考え方です。
日本への影響
Dazzleの日本での提供は報じられていません。
3どう動く?
人間の手をAPIで呼ぶ、AIが人間の契約者を呼ぶ仕組みを公開
- どんな仕組み?
- AIエージェントを作る会社が、人間の契約者につながるAPIを使える。電話や予約の代行が想定されている
- 人はどう選ぶ?
- 仕事を小さく分け、米国在住の契約者が担当。身元調査をしているとCEOは説明
何が起きたか
CNBCによると、新興企業Duckbillは最近、個人向けエージェントを作る企業が人間の契約者につながるためのAPI(ソフト同士をつなぐ窓口)を公開しました。想定する作業は、電話をかける、医者の予約を代わりに取る、地元の業者にソファ洗浄を予約する、などです。CEOのミーガン・ジョイス氏は、Uberに近い考え方で、仕事を誰でも確実にこなせる小さな単位に分けていると説明しています。契約者は個人事業主で、身元調査をしているといいます。
なぜ大事か
AIの会社が自前で人を雇わなくても、必要なときだけ人間の手を借りられる形です。もう1社のWajo AIも、電話対応や、ボット対策のCAPTCHA(画像認証)を人間が処理していると、記事は伝えています。
日本への影響
日本での提供は報じられていません。料金や契約単価も記事には書かれていません。
4心配な点
知らずに人が見る?、Metaも社内で人間に電話をさせていた
- 何が心配?
- AIとの会話は個人的な内容になりうる。人が入るのを知らされないと心配だ
- Metaは?
- 社内テストでMuseの電話を人間が担当した。今はユーザーの依頼に人間は使っていない
何が起きたか
CNBCは、AIとのやり取りは非常に個人的な内容になりうるため、人間が裏で作業に入るなら、会社がその仕組みを利用者に伝えていない場合は特に心配だと指摘しています。Metaは以前、社内テストで、AIエージェント「Muse」の電話を人間の契約者に担当させており、社員からプライバシーの懸念が出たと記事は伝えています。Metaの広報は当時、このテストは製品開発の過程に欠かせないと説明しました。CNBCは、Metaは現在Museのユーザーの依頼に人間を使っていないとしています。
なぜ大事か
Dazzleのメイヤー氏は、契約者は口が堅く判断力のある人を選び、身元調査もすると説明しています。ただ、利用者の側から、裏に人間がいるかどうかが見えにくいことが課題です。
日本への影響
日本の利用者への影響は報じられていません。海外のAIエージェントを使うときは、人が確認する場合があるかを規約で確かめる必要があります。
海外の報道や各社の発表をもとに、ai.1min.news が日本語でまとめました。AIの使い方と編集方針